2010年8月28日土曜日

掃き掃除

陽射し

 庭に面して外向きの廊下は埃の多いのが難点。拭き掃除を一日さぼると、ザラついてしまう。けど、朝からこの暑さやと毎日拭くのは少々辛い。それで一日おきの手抜きの日は、箒で埃をはらうだけにしとくことにしてる。
 庭に向こうて、シャッ!シャ~、と掃き出した埃が光線のなかでキラキラ散っていく。おー、おー、みごとなチンダル現象。たったの一日で結構な埃がたまるものやな。
ん?朝陽をうけた欄干の影、なんとなしに長ごうなってきた?

2010年8月23日月曜日

秋の遣い

麦わらとんぼ

 地蔵盆のあった昨日、大丸さんへ買い物に出かける道々で念仏を唱える声を聞いた。一軒の家の駐車スペースにゴザを敷いて卍の赤いお提灯を下げて、円陣を組んで大きなお数珠をまわしながら「なむあみだ~ぶ、なむあみだ~ぶ、なむあみだ~ぶ」と繰り返すお年寄りや子どもたち。その町内は、円陣の中心に1人の和尚さんがまるでタクトを振る指揮者みたいに調子をとってうちわ太鼓を鳴らしてはった。お地蔵さんの前には大きなスイカ。合間にカン、カン、カンと固い鉦の音も。声を張り上げてる子どもの背中をウチワであおいでるおばちゃん達。まだまだ残暑は厳しいけど、京都の町なかでは今も暮らしの暦がつぎの季節へと導いてくれてる。お地蔵さんが終わったら、夏休みもお終い。夏も、、。
 夕方、縁側でムーンが叫んでるので(ムーンは獲物?を見つけると「ニャニャニャ」とおかしな声を出す)視線の先を見てみると麦わらとんぼが飛んできて山茶花に止まった。

2010年8月19日木曜日

冷やし飴

創業65の歴史
 しょうがの香りのする冷やし飴はちょっと懐かしい夏の飲み物。温めると「あめ湯」と呼び名が変わる。これを初めて飲んだのは小学校のとき、臨海学校での宿泊所で海から帰ってきたら熱~いのをお湯のみ茶碗飲ませてもろたことを思い出す。あのときは冷えた体に沁みたな~。個人的にそんな懐かしさもあって、昔懐かしい飲み物として8/14日、15日、エコ100選ワークショップに用意しようと思うた。
 家で作る習慣のない「冷やし飴」。こんなときはパソコン検索がほんまに助かる。「京都 冷やし飴」と検索したらトップに出てきたHP。お店の住所をみると、五条大宮 と、ほん近くにある。(自転車で5.6分)なにやら歴史もあるらしい、、決めた! 
 大通から一筋、細い通りを入るのか。。んーっと、、、ペダルをゆっくり踏みながらお店のあるらしき通りを二往復。あれー、、。「どこ、探したはりますのん?」と植木鉢に水遣り中のムームー来たおばあさんに声をかけられた。はー、あのう、冷やし飴を売ったはるお店探してるんですけど。「それやったら、ほろ、あそこの電信柱の前の家」あ?あーー、はい、ありがとうございます。電信柱の前?? 迷うてたら、そんなやりとりを見てはったのやろか、今度は大きなお腹のおじさんが、「ほれ、そこ、そこ。」と指さして教えてくれはった。(なんとも、この辺の人は親切。。)
 目のまー前、普通の家の表札の横に年季のはいった木の看板。入り口の戸を少しだけあけてチャイムを鳴らして声をかける。「誰か、お客さんへ」と奥のほうから声が聞こえてきて、しばらくしたら女の人が出てきゃはった。「どうぞ!!」と言われてようやっと、家の中へ一歩入る。

小さい土間に立った瞬間、これ何!? そこには懐かしい風景がそのままあった。どれもこれも懐かしいて。まるで時間が止まったよう。(わが家も来訪者からは同じこと言われるけれど。。)


業務用のほうがお得ですよ!と、親切でてきぱきとした応対も気持ち良うて。65年間変えることせず、自信持って商いしたはる姿勢が伝わってくる。業務用のビンは某ビル会社のものを再利用。手作業で貼られたらしきシール。
 検索するとトップにしっかりとしたホームページが出てくるこのお店。冷やし飴はやさしい味。




 

2010年8月16日月曜日

暖簾

よみがえった景色

 お受けした2日間のびっくりエコ100 ワークショップは盛況で終わった。親子30名も参加いただけて十分に満足。
 この二日間、目印にもなるかと思うて久しぶりに暖簾を掛けることにした。軒下の梁に取り付けられた暖簾掛け用の鉄金具、片方に竹の棒先をチョイと引っ掛けてからもう片方も掛ける。三つ折にたたんだ分厚い帆布をスルスル~っと引き出して。ひとつ、ひとつの手順を手が覚えてて勝手に動いていく。あ、この感覚。忘れへんもんやな。。
 カド口に、白地に黒いしっかりした太字で太子山町 小児薬王 奇應丸 調合所 秦與兵衛 と書かれたこの暖簾を掛けると家がすごく治まって見えるというか、内側から見てもなんとも言えん安堵感がある。

2010年8月14日土曜日

お茶とう

お精霊さん(おしょらいさん)

 おとといの夕方からお精霊さんの来訪。朝夕、お湯から沸かして熱いお茶を供える「お茶とう」。朝に、昼に、夕に、家の中にはお線香の香りが漂うと、なんとなしに家のはが穏やかに静か。こんな風に思うのも歳のせいかな。。。

2010年8月11日水曜日

クマゼミ

ムーン 絶好調、、
午前中にお墓参りをすませて、午後に錦へお盆の買い物に出る。仏さんのお供えもんの買出しも近頃は母から移行してきてる。七色(蓮の葉の上に七種の野菜)、お花(しきみ、ミソハギ、高野槇)、おがら(これはお精霊さんのお箸用)、蓮の葉(大、中、小3枚)、お供え用の果物(なぜか葡萄(デラウエア))。求めるお店も、値と品とのバランスのええとこが自分なりに開拓できてきたかな~。とにかく、お盆とお正月は高値なとこが家計を考えると悩ましい、、。
 お寺へのご挨拶は昨日、母が行って来てくれたし、おみがきもん(仏壇の金物をきれいに磨き上げる作業のこと)も終わってるし、お盆の道具もお蔵から出したし、いつ来てもろても大丈夫。
 
お盆もおかまいなしにムーンはこの調子、、、


2010年8月10日火曜日

戦利品

夜の陶器市
お昼に横目で見過ごした古物屋のかごの中がやっぱりどうしても気になって夕飯を終えてから出かけた。こんなして晩になってから陶器市に出かけるといかにもお盆の時期が来たなぁて思う。

 かごの中の器。それは昭和の型ガラスの器。お昼にチラッと見たそれが、あんまりわが家にあるのと似てたのでもしかして、、、と思うて手に取ると、形、大きさ、模様がいよいよ似てて。おそるおそる値を訊ねたらなんと格安のN百円!!決まり!!(左がわが家の器。右が戦利品。そっくり同じ)
 
持ち帰ったものを洗剤できれいに洗て、あらためて並べてみたら、やっぱり、やっぱり、瓜二つ。(違うてたのは JAPAN の刻印。海外向けに大量生産されたのか、、。)割れて三枚になってたのがお陰さんで7枚に増えた。ええ買いもんして、満足、満足。陶器市での掘り出し物、何が出てくるかわからへんとこが楽しい。今年の戦利品はガラス器になった。

時間はもう晩も10時前頃?それでも陶器市のときには代々清水焼を焼いてはるお家も店庭までぱーと開けてはる。その様子はまるで祇園祭の宵山のわが家を見てるよう。立派な大皿が並んでるとこでアララ、小さい子達が遊んでて大丈夫?!他所事ながら気になってしもた。けど、まあ、その心配もないのやろ。常からそこが生活の場になってると、以外にそこのところは立ち振る舞いも身についてるのかな?

 

2010年8月9日月曜日

お盆

六道の辻 幽霊飴

 五条通を東へ、自転車で買い物に走った。暑いとはいえ、うす曇りの今日は、あの狂うたみたいな直射日光がないだけ楽なような。風はわずかばかり爽やかかな~?そう思いつつ五条大橋のかかる鴨川を渡りながら東山の稜線を北のほうへ見渡したら、比叡山の山頂が真っ黒けの雲に覆われてた。ハハーンそうか、あっちで雨が降ってるのやな~。どおりで風が吹いてたはず。
 鴨川を越えると、舗道の両脇は陶器市のお店が並んでる。とっかかりのとこで気になる古物の出店を見つけたけど、今の目的は、六道さん(珍皇寺)そばにある飴屋はん。幽霊飴を買いに行くこと。と、自分に言いきかせて横道から松原通りへ向こうた。

松原通も烏丸通越えてわが家のあたりまで西へ来ると子どものころから馴染みのある商店街。けど、反対にずんずん東へ鴨川も越えて進んでいくと「六道の辻」に行き当たる。そこは、この世とあの世の境目なのやと祖母から聞いたことがある。五条の陶器市と六道さんはセットで夏の思い出もたくさん記憶に残ってる。どの思い出も、ちょっとうら寂しいて、こわ~て(恐い)、そやけどほのぼのと懐かしい。。。

ここが六道の辻。南側へ行くと六波羅密寺。お精霊さんをお迎えする鐘の音が聞こえてる。

辻をそのまま東へ進むと六道さん(珍皇寺)。

ちょうどこの辻に幽霊飴のお店があった。以前(というてもずいぶんと昔やけれど)からお店の場所が替わってた。たしか、祖母に買うてもろてたころは、木の桶に入った飴の塊を木槌?か何かでカンカン!!と割ったのを袋に入れてくれたはったかな~?試食用の飴は、あのころみたいに手にひっつかへんように進化してた。味は、あのころと同んなじ、やさしい甘み。

 

2010年8月8日日曜日

ムーンの夏

蝉獲り

 わが家に来て10年目の夏。ムーンは蝉取りやら、イタチとの遭遇やら(真夜中、中庭まで追い詰めたまではよかったけど、プーッ!!と一発かけられて大騒ぎしたのでした。)と、賑やかに元気な夏を過ごしてる。ただ、蝉の気配がしても、みさかいものう突っ走ることはなくなって、それはそれは慎重になった。体力の消耗を抑える術を体得したのか。。じっと、様子を伺ごうてる時間がずいぶんと長ごうなった。
午前中はこうして過ごして、午後からはただただ休息。あんまり動かへんのでときどき心配になって声をかけると、シッポをパタパタと動かして返事をする。
ムーン! nani?(patapata) ムーンニャン! naniya?(patapata) 
ムンムン! n~~nani?(pata) チャ--ンコ!!! n~~~~(・・・・)も~うるさいなぁ。用も無いのに呼ぶなよな。と、そんな顔つきで寝場所を移動。
のっそり、のっそり、体を左右にゆさぶりながら歩く姿はまるでおっちゃん。そして、またドタンと寝そべる。
彼の行くとこはスーッと風の通り道。涼しいとこもよう知ってて、歳いくほどに知恵はますます冴えてきてるよう。
 
 
 

2010年8月5日木曜日

茶香服 の案内届く

宇治田原便り

 猛暑の毎日、昼下がりの陽射し、なんとかならんものやろか、、。庭のセミまで午後からは鳴きもせんと、じっと耐えてるようや。

 さて、宇治田原の谷口さんから茶香服のご案内をいただいた。場所は建仁寺さん境内にある「両足院」。お盆明け、いかがでしょ?

非公開寺院建仁寺塔頭「両足院」で女将と楽しむ「京都」な体験
京都最古の禅寺として知られる建仁寺塔頭で通常非公開の両足院にて、京都にちなんだ体験プランをご用意致しました。お茶の銘柄・産地などを当てる「茶香服(ちゃかぶき)」と「京漆器の加飾(絵柄の色付け)」体験をお楽しみいただきます。両足院では京のお宿の女将がお出迎えし、一緒にお庭の散策や体験などをお楽しみいただきます。非公開寺院のご参拝、京都ならではの体験、女将と過ごす時間など、京都でしか味わえないひと時をお楽しみください。
■行程
 16:30~16:45 本堂にて僧侶のお話
 16:45~17:45 茶香服体験  
    亭主 谷口郁男 宇治田原町かねまた主人

 17:45~18:45 京漆器の加飾(絵柄の色付け)


【両足院】 建仁寺派の塔頭寺院。本堂は、室中に二重格天井を備え内陣に本尊「阿弥陀如来立像」を安置する。庭園は、白砂と苔に青松が美しい唐門前庭。枯山水庭園の方丈前庭。そして京都府指定名勝庭園の池泉廻遊式庭園からなる。

2010年8月17日(火)・18日(水)
お一人様 おとな 3900円/こども 1900円お一人様

■最少催行人数
1名様
■参加費に含まれるもの
●両足院拝観料 ●茶香服体験代 ●加飾体験代

    申し込み:JTB西日本コールセンター TEL:0570-050-489

2010年8月2日月曜日

夏迎え、準備万端。

御守・御札の到来に感謝 
 八坂さんでの「夏越祭」と西方にそびえる愛宕山千日詣りが同日の7月31日に行なわれて、京都の夏の蒸し暑さもいよいよ頂点にさしかかる。その、どっちにも行ってないのに、火の用心の御札と茅の輪の御守をいただいた。
さっそく古い御札をめくって、新しい御札に張り替える。

 「夏越(なごし)祭」が八坂さんの疫(えき)神社で営まれて、1カ月にわたる祭りは終わる。
ちょっと昔まではほんまにひっそりとお祭り関係者の代表が集まって神さんへのお礼のお参りをすませてはって、私やら家のもん(者)が茅の輪をくぐりに行く習慣はなかった。
 当時、疫神さんの鳥居の前での密やかな参拝を先代はいたく気に入っていたようで、「皆、何やってんのんや、てけげんなそうな顔してワシらの後ろをすりぬけて本殿のほうへ歩いていくのや。あれは、なかなか、おもろいぞ。」と、冷たいビールを飲みながら話しをしてたのを覚えてる。そやので、こんな御守を目にしたもの初めてのこと。細い1本の茅草をクルクル巻いてつくった小さな茅の輪に「蘇民将来子孫也」と書かれた和紙がついてる。残り布で袋でも縫うて、この1年御守として身につけとこかな。。