2009年4月16日木曜日

琵琶湖の春

小鮎

 桜の花の見ごろも終盤にさしかかると季節はいっぺんに走り出す。小さかった紅葉の新芽も今はすっかり一人前の顔をしてサワサワと風に揺れて、庭先は早くも緑の季節にさしかかってきたようや。
 透明に輝やく小魚は琵琶湖産の「小鮎」。3月、湖畔の芦原で産卵のためにせってくる「もろこ」が早春を連れてきてくれるのに対して、「子鮎」は桜が花びらを散らす4月~新緑の5月をオダイドコ(台所)へ運んでくれる。

2009年4月3日金曜日

桜 咲くころ

おひなさん
 今日はおひなさん。おひなさんの横に供える三色団子と桜餅を買いにお饅屋はんへ走る。いくつになってもこのお菓子を買いに行くときはなんとなしに心が浮き立つようや。一瞬やけど、床の間のおひなさんの前にも小さい春の光が射した。「おばあちゃんのおひなさん、今年はここへ格上げや。。」て言いながら丁寧に毛氈の上に並べてる母の後姿がまるで少女みたいに思えてしもた。祖母のおひなさんはお内裏さんとお雛さんの中に、五人囃子やお道具が全部入って片付くようになってる遊び心あふれた張子のおひなさん。岩絵の具?で色づけされた素朴なおひなさんやけど、なかなかどうして床の間の上で堂々と存在感を醸しだしたはる。こんな小さな人形やのに、昔の手仕事はなんて細やかなのやろか。そう思うてしまう