2009年9月21日月曜日

籐筵

夏の埃を拭う

 朝から籐筵だけ片付けることにした。6月の建具替えから3ヶ月。つい、こないだ夏支度をしたとこのようにも思うし、祇園囃子の頃が随分遠い日のようにも思うな。そんなこと考えながら、黙々と籐筵の表、裏を雑巾がけしていく。特に出入り口やった部分の裏側は汚れがひどうて、なんべん拭いても雑巾は真っ黒けになる。あんまり汚れるもんやから、つい意地になって拭いて手が笑ろうてしもた。
 久しぶりに顔を出した畳表も拭いた。シューッ!シューッ!と雑巾の擦れる音で調子を取りながら力こめて拭いていくと息も弾んでくる。このときに!おへそのあたりを意識したら!腹筋が鍛えられるのえ!そしたら!労働が!運動に!変わるのや!ほんまやな。しゃべりながら、いつにのう気合の入った拭き掃除。
 掃除は、しんどかった分、気持ちがすっきりとするもんや。
もう、風鈴でもないな。そう言うて、中庭の軒先の風鈴を母が片付けて朝のひと騒動を終えた。
 
八畳座敷の籐筵は巻き上げたら約3.6メートルほどの長さの丸太のよう。