2011年2月24日木曜日

食は楽し

餅つき
 こないに春めいて「寒餅」でもないのやけれど、一昨日家族だけでお餅を搗いた。一升五合を3臼だけ。ポンポンと搗いて二臼を伸し餅に、もう一臼は半分だけを丸餅に。年の瀬みたいな高揚感のない淡々としたお餅つき。サッサと準備して、チャッチャと搗いて、片付けもまたサッサと終える。全工程始まりから終わりまで1時間半ほどやろか。
 そう、昔、祖母の健在やったころもこんなふうやった。それにしても、もち米の蒸された香ばしい匂いには、なんともいえん惹かれるもんがある。お茶碗に一杯ほどだけ、おろし餅も作ってその場で食べた。これもまた、なんとも美味しい。。
つくづく、日本人でよかったな~て思うたりする。伸したお餅は4、5日したら切って来年用のかきもち用にする予定。 

2011年2月20日日曜日

内祝

進化する和菓子
 先月、七日正月に生まれた男の赤ちゃんの内祝が届く。このところお手伝いでお世話になってた女性が次々に結婚。お母さんにならはったのもこれで2人目。おめでたいことはいくつ続いてもええもんや。
 箱の形状からしてこれは昔ながらの日本のお祝いの形、薯蕷(じょうよう)のお饅。丈夫にすくすくとええ子に育ちますように。。小豆には邪気祓いの願いも込められてる。こんなまっとうなお祝い返しをいただくと、何やしらホッとする。
金銀の水引の下に整うた筆の運びで「内祝」「十勲」と書いてある。「十」はこの子のお母さんの名前からひと文字とってつけたと聞いてたけれど、あらためて墨で書かれた漢字を見て、ええ字、ええ名前。「こんなふうにお祝いしてもろうて幸せな子やな。」しみじみ母がつぶやいた。
 
 そして、蓋を開けてみたら、あ~?てっきり紅白のお饅が2つ並んでるて思うたらこれ何?ロールケーキ?。いいや、色は白色。けど、スポンジケーキやのうて、ちゃんとまともな薯蕷。カラフルな断面も漉し餡でできた今様のお饅やった。手にとってみるとずしりと餡子の重み。
こんなとこでビックリどんでん返し!!

2011年2月14日月曜日

秦家菜?!

謎解きごっこ
 相変わらず、せっせと畑菜を求める日が続いてるわが家。昨日も買うて帰ろうと青菜の籠の前まで来て立ち止まって読み込んだ。「何て・・?」畑菜の由来が書かれていたのや。

内容は
冬の京都でしか食べられない、伏見稲荷にちなんだ京野菜。菜の花の一種で、アクが少なく、やわらかく甘い、優しい菜っ葉です。 旬 秦家菜(畑菜)
江戸時代の京で、菜種油用の菜の花を元に改良されて作られた野菜です。伏見稲荷を創建した秦(はた)一族にちなんで、毎年初午の日にからし和えにします。 


いきなり「秦家菜」て、書いてあったので、ちょっとびっくりしたけれど、お稲荷さんのキツネの好物云々より、この解説は本物のような気がする。。

「知らんことを知るのが勉強や」子供のとき父からよう聞いた言葉。先日、とあるところでも「勉学するというのは、『遊ぶ』ことを言うらしいですな。私も今度名詞に『遊び人』としようかな。」と楽しい話も聴いた。たしかに、そう。発見はおもしろい。

2011年2月8日火曜日

大阪 中ノ島

京阪 中ノ島線
 京阪電車で中ノ島へ出たのは初めて。広々と、そしてすっきりとした地上に出て大阪の印象が少し変わった。こんな気持ちのエエとこがあったのやな。と母と口をそろえて言うてしもた。

 トコトコと川沿いへ歩いていって対岸のビル街を写真に撮る母は、まるでおのぼりさん。美しい作品を見たあとは、大阪中央公会堂内のレストラン中ノ島倶楽部で、名の知れたオムライスでお昼にする。食後の珈琲もなかなか美味で満足、満足。


 

目の保養

Lucie Rie 展
 去年から行きたいと思うてたルーシー・リーの作品展。大阪、中ノ島にある大阪市東洋陶磁美術館にようやっと行って来た。
 フウーン。。ええなぁ。。ガラスの向こうの作品に目を奪われどうし。美しいて、無駄のない線やけれど、なんともいえへんやさしいゆがみよう、アンバランスの妙。型にはめ込むのやのうて、ありのままを受け入れたような風合いには、西洋の人の作品やのに親しみを感じる。
 誠実、清楚、質実、緻密。作り手の人となりが重なって見える。
晩年の横顔の写真を惚れ惚れ見ながら思うた。
こんな風に歳を重ねられたら素敵やろうな。。。

 若々しい作品から晩年の大作まで、順を追って見ることが出来る。期間は2月13日(日曜日)までとあとわずかやけれど、これはお薦め。

2011年2月3日木曜日

節分

豆も納めて
 今日は陽射しの暖かな節分になった。買い物への行きがけ、通り抜けた御苑でこっくりとした紅色の蕾を枝いっぱいにつけた紅梅に出会う。まあまあ、可愛いらしいこと!思わず携帯でパシャリ。
 用を済ませて、またいつもの寺町通を梨乃木神社あたりから下がってきたら「鹿苑寺 鬼踊り」の立て看板。それからひと筋下がった辻には、京都の荒神さん「清荒神 護浄院」の節分会の真っ赤な幕が見える。

 さらに下がって丸太町を越えてくると、今度は下御霊さんにも紅白の幕が架かってやっぱり節分祭の大きな文字が。

 パン屋さんへ寄ろうと道を渡って歩いてたら、古布のお店のウインドウには、モノクロの鬼さんが胡坐をかいて。。昔からある魚屋さんの店先には塩鰯の焼いたのが並んで、目的のパン屋さんに入ったら、赤鬼のイラスト入りの豆パンが売ってあって、思わずおやつに買うてしもた。あっちをみても、こっちをみても、今日、京都市内は節分一色。

 そしてわが家には、今年も壬生さんの厄除けの姫だるま。

2011年2月2日水曜日

またまた、凍てる!

蹲が凍る
 今朝はもう解けてしもたけど、昨日はまた蹲の水が凍った。去年の晦日あたりから1月中もよう冷えてる。寒いのは大の苦手。靴下の重ね履き、ホカロンが相棒。けれど気持ちのどっかで、ちょっとにんまり。。ええなあ、冬らしいこの冷たさ。て思うてる自分がいる。

 ししがしら(山茶花)の花びらが氷の中に閉じ込められてた。